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「カーリースは本当に高い?」高額になる理由と賢く節約する8つの方法

「カーリースは高い」と感じる方は少なくありません。しかし、その「高い」という印象は、カーリースの費用構造や仕組みを十分に理解していないことが原因かもしれません。

このガイドでは、カーリースが高く感じる主な理由を徹底的に解説します。さらに、車を購入したりレンタカーを利用したりする場合との費用比較も行い、本当に高いのかを検証します。この記事を読めば、あなたのカーリースに対する疑問や不安が解消され、最適な選択ができるようになるでしょう。費用を賢く節約するための具体的な方法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

「カーリースが高い」と感じる主な理由

カーリースの費用が「高い」と感じるのには、いくつかの明確な理由があります。これらの費用構造を理解することで、なぜそう感じるのか、そしてその感覚が本当に正しいのかが見えてきます。

車両本体価格が反映されているから

カーリースの月額料金には、車の車両本体価格が反映されています。そのため、一見すると高額に感じてしまうかもしれません。

通常、カーリースでは車両本体価格から契約満了時の残価を差し引いた金額を、契約期間で分割して支払います。残価とは、契約終了時にその車にどれくらいの価値が残っているかを示す見込み額です。この残価を考慮することで、月々の負担は軽減されますが、車両本体価格が基準になっていることには変わりありません。

維持費がコミコミだから

カーリースの料金が高いと感じるのは、月々の支払いに車の維持費の多くが含まれているからです。税金や車検費用などが別途かからない分、一括で支払う費用が高く見えるのです。

具体的には、自動車税、環境性能割、自賠責保険料、車検費用などが月額料金に含まれるプランが一般的です。購入した場合はこれらの費用をその都度自分で支払う必要があります。カーリースでは費用が定額化されているため、急な出費に悩まされることがありません。

残価設定があるから

カーリースでは、契約終了時の車の想定価値である「残価」が設定されています。この残価設定の仕組みが、費用が高く感じる一因となることがあります。

残価設定は、月々のリース料金を抑えるために利用されます。車両本体価格から残価を差し引いた金額をリース料として支払うため、新車購入よりも月額料金は安くなります。しかし、契約満了時に残価と実際の車の価値に差額が生じると、追加費用が発生する可能性があります。この追加費用のリスクが、料金を高く感じる理由の一つです。

契約期間や走行距離で月額が変わる

カーリースの月額料金は、契約期間の長さや設定する走行距離によって大きく変動します。この条件次第で、費用が高いと感じることもあります。

一般的に、契約期間が短いほど、また走行距離制限が長い(多く走れる)ほど月額料金は高くなる傾向があります。これは、短い期間で車両本体価格の一部を償却する必要があるためです。ご自身の利用頻度や走行距離に合わせて、最適なプランを選ぶことが大切です。

カーリースと購入・レンタカーを徹底比較!本当に高いのか?

カーリースの費用を客観的に評価するためには、車を購入する場合やレンタカーを利用する場合と比較することが不可欠です。それぞれのメリット・デメリットと費用感を比較してみましょう。

初期費用を比較

車の利用方法によって、最初に必要となる費用は大きく異なります。

項目 カーリース 車の購入(ローン) レンタカー
頭金 不要なプランが多い 必要となることが多い 不要
諸費用 月額料金に含まれることが多い 登録費用、税金などが別途必要 不要
合計 ほぼ0円から利用可能 数十万円以上 利用料のみ

カーリースは頭金なしで始められるプランが多く、初期費用を抑えたい方に選ばれています。

月々の支払いを比較

毎月かかる費用も、車の利用方法によって内訳や金額が異なります。

項目 カーリース 車の購入(ローン) レンタカー
車両費用 月額料金に含む(残価を除く) ローン返済(元金+利息) 利用時のみ発生
維持費用 自動車税、車検代、自賠責保険料などが月額料金に含む 自動車税、車検代、自賠責保険料などが別途発生 不要
メンテナンス プランにより含む 別途発生 不要(レンタカー会社が負担)
合計 定額で維持費込み(ガソリン代などは別途) ローン返済+維持費(変動あり) 利用するたびに料金が発生

カーリースは、月々の支払いが定額でわかりやすいのが特徴です。購入の場合は、ローンの返済に加えて、税金や車検など別途大きな出費が発生します。

トータルコストを比較

数年間のトータルで見た場合、どの方法が最も費用を抑えられるのでしょうか。

項目 カーリース 車の購入(ローン) レンタカー
総費用 契約期間中の月額料金合計+残価精算費用など 車両本体価格+ローン利息+維持費(税金・車検・保険・メンテ) 利用頻度に応じた料金合計
資産価値 リース会社の所有物(資産にはならない) 自身の資産になる 会社の所有物(資産にはならない)
費用感 短期間での乗り換えや初期費用を抑えたい場合に有利 長く乗り続ける場合に有利 たまにしか乗らない場合に有利

カーリースは、初期費用や急な出費がないため、費用管理がしやすいのが魅力です。購入は、長く乗り続けるほどお得になる可能性がありますが、初期費用や維持費の負担は大きいです。

維持管理の手間を比較

車を所有したり利用したりする上で、維持管理にかかる手間も重要な要素です。

項目 カーリース 車の購入 レンタカー
手続き リース会社が代行 自分で全て行う 不要(レンタカー会社が対応)
車検・点検 リース会社が案内・手配 自分で手配・実施 不要
税金・保険 月額料金に含まれることが多い 自分で納付・加入 不要
乗り換え 契約満了時にスムーズ 売却手続きや次の車の購入検討 不要(都度利用)
合計 手間が少なく、楽に利用できる 維持管理に手間がかかる 手間がほとんどかからない

カーリースは、維持管理の手間が大幅に省けるため、忙しい方や車の管理が苦手な方にとって大きなメリットとなります。

カーリースの費用を賢く節約する8つの方法

「高い」というイメージを払拭し、お得にカーリースを利用するためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、具体的な節約術を8つご紹介します。

頭金を用意する

頭金を用意すると、月々のリース料金を大幅に抑えることができます。これは、最初にまとまった金額を支払うことで、リース期間中に支払うべき元金が減るためです。

例えば、頭金を10万円入れるだけで、数年間で総額数十万円の節約になることもあります。初期費用は増えますが、毎月の家計負担を軽くしたい方にはおすすめです。無理のない範囲で頭金の準備を検討してみましょう。

中古車リースを検討する

新車にこだわらないのであれば、中古車リースは費用を抑える非常に有効な手段です。中古車リースは、新車リースよりも月額料金が安く設定されています。

中古車は、新車に比べて車両本体価格が安いため、月々のリース料金も自然と低くなります。また、納車までの期間が短いというメリットもあります。費用を重視するなら、選択肢の一つとして考えてみてください。

走行距離制限を見直す

カーリースには通常、月間または年間で走行できる距離に制限が設けられています。この走行距離制限を見直すことで、月額料金を安くできる可能性があります。

ご自身の平均的な走行距離を把握し、必要最低限の走行距離制限のプランを選ぶことが重要です。多く走る予定がないのに、距離制限の長いプランを選ぶと、無駄に高い月額料金を支払うことになります。契約前にしっかりとシミュレーションしましょう。

契約期間を長く設定する

カーリースの契約期間を長く設定すると、月々のリース料金を抑えることができます。これは、車両本体価格をより長い期間で分割して支払うためです。

例えば、3年契約と5年契約では、5年契約の方が月額料金は安くなる傾向があります。ただし、契約期間が長くなると、総支払額が増える可能性もありますので、ご自身の利用計画と照らし合わせて最適な期間を選びましょう。

残価設定型プランを活用する

残価設定型プランは、月額料金を安く抑えるために有効な方法です。契約満了時の残価が高く設定されているほど、月々の支払いは低くなります。

しかし、残価設定型プランには注意点もあります。契約満了時に車の実際の査定額が設定残価を下回った場合、差額を支払う必要があります。リスクも理解した上で、慎重に検討しましょう。

不要なオプションを削る

カーリースを契約する際、さまざまなオプションをつけられますが、本当に必要なものだけを選ぶことで費用を節約できます。豪華な装備やあまり使わない機能は、費用が高くなる原因となります。

例えば、ドライブレコーダーやETC車載器など、後から取り付けられるものは自分で用意する方が安く済むこともあります。必要なオプションとそうでないものをしっかり見極め、無駄な出費をなくしましょう。

複数のリース会社を比較検討する

カーリース会社によって、料金プランやサービス内容は大きく異なります。そのため、複数のリース会社を比較検討することは、費用を節約するために非常に重要です。

同じ車種でも、会社によって月額料金や含まれるメンテナンス内容が違うことがあります。複数の見積もりを取り、サービス内容と料金のバランスを比較することで、最もお得なプランを見つけることができるでしょう。

メンテナンスプランを見直す

カーリースには、メンテナンス内容によって複数のプランが用意されていることがあります。ご自身の車の使い方に合わせて、適切なメンテナンスプランを選ぶことで費用を節約できます。

例えば、あまり走行しない方や、簡単な点検は自分で行える方であれば、フルメンテナンスプランではなく、基本的なプランで十分かもしれません。ただし、トラブル時の費用を考えると、どこまでカバーされているかを確認することが大切です。

カーリース契約で失敗しないための注意点

契約後に後悔しないためにも、カーリース特有の注意点を事前に把握しておくことが大切です。特に重要なポイントを解説します。

中途解約の条件を確認する

カーリース契約は、原則として中途解約ができません。もし途中で解約せざるを得ない場合、高額な違約金が発生することがほとんどです。

予期せぬ転勤やライフスタイルの変化で車が不要になる可能性もゼロではありません。契約前に必ず中途解約に関する規定を細部まで確認し、どのような場合にいくらくらいの費用がかかるのかを理解しておきましょう。

走行距離超過のペナルティを理解する

カーリース契約には、通常「走行距離制限」が設定されています。この制限距離を超えて走行した場合、契約満了時に追加料金が発生します。

追加料金は、1kmあたり数円から数十円と、会社によって異なります。日常的に車を利用する方や、長距離移動が多い方は、実際の走行距離と設定された制限距離をよく確認することが重要です。契約前にペナルティの内容を把握しておきましょう。

原状回復義務について把握する

カーリース契約では、契約満了時に車をリース会社に返却する際、車を「原状回復」させる義務があります。これは、車に大きな傷や凹み、汚れなどがあると、修理費用を請求される可能性があるということです。

日常的に車を使う上で、小さな傷がつくことは避けられません。しかし、許容範囲を超える損傷は自己負担となる場合があります。リース会社によって「通常の損耗」の基準が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

契約内容を隅々まで確認する

カーリース契約を結ぶ際は、契約書の内容を隅々まで確認することが最も重要です。不明な点があれば、必ず契約前にリース会社に問い合わせて解消しましょう。

特に、月額料金に含まれる項目(税金、車検、メンテナンスなど)、契約満了時の選択肢(返却、再リース、買取など)、そして残価精算に関する条件は、後々トラブルになりやすいポイントです。納得できるまで確認し、安心して契約を結んでください。

よくある質問

カーリースは結局、車を買うより高いのですか?

一概に高いとは言えません。初期費用や維持費を含めたトータルコストで比較すると、カーリースの方が安くなるケースもあります。購入の場合は、購入時の諸費用や毎年の税金、車検代、メンテナンス費用などが別途かかります。一方、カーリースはこれらが月額料金に含まれていることが多いため、費用管理がしやすくなります。ご自身の利用状況や予算によって、最適な選択は異なります。

頭金なしでもカーリースは契約できますか?

はい、多くのリース会社で頭金なしのプランが用意されています。頭金なしで契約できるのはカーリースの大きなメリットの一つです。ただし、その分月々の支払額は高くなる傾向があります。頭金を入れることで月額料金を抑えることも可能ですので、ご自身の資金計画に合わせて検討しましょう。

カーリースは税金や車検費用も含まれていますか?

はい、一般的に自動車税や自賠責保険料、車検費用などが月額料金に含まれています。これらの費用が込みになっていることで、突発的な出費を気にすることなく、毎月定額で車を利用できるのがカーリースの魅力です。ただし、プランによっては含まれる項目が異なる場合があるので、契約前に必ず確認してください。

契約期間中に車が故障した場合、修理費用はどうなりますか?

修理費用については、契約しているメンテナンスプランの内容によって異なります。多くのプランでは基本的なメンテナンスや消耗品の交換が含まれますが、故障の種類や原因によっては別途費用が発生することもあります。特に、ユーザーの過失による故障や事故の場合は自己負担となることがほとんどです。契約内容をよく確認し、不安な場合はリース会社に問い合わせましょう。

契約満了時に車を買い取ることはできますか?

プランによっては可能です。オープンエンド契約の場合、契約満了時の残価精算後に車を買い取る選択肢があります。しかし、クローズドエンド契約では基本的に車を返却するのが一般的で、買い取りの選択肢がないことが多いです。契約前に「契約満了時の選択肢」についてリース会社に確認しておくことが重要です。

まとめ

「カーリースは高い」と感じる理由は、車両本体価格や維持費が月額料金に含まれている仕組みにあることがお分かりいただけたでしょうか。しかし、初期費用や維持管理の手間を考慮すると、購入やレンタカーと比較しても、カーリースが必ずしも高いわけではありません。むしろ、費用を定額化し、家計管理を楽にするメリットも大きいのです。

賢くカーリースを利用するためには、頭金を用意したり、中古車リースを検討したり、走行距離制限や契約期間を最適化するなどの方法があります。また、契約時には中途解約の条件や走行距離超過のペナルティ、原状回復義務などをしっかり確認することが大切です。

この記事が、あなたのカーリースに対する疑問を解消し、最適な選択をするための一助となれば幸いです。ご自身のライフスタイルや予算に合った賢いカーリースの利用を検討してみてください。